MILKY'S WAY

中国語と資格試験と旅行とかについて気の向いたときに書いてます。

第4期HSK奨学金短期留学に参加した感想

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国語学習者であれば恐らく誰でも知っているであろう「HSK」。

このHSKの運営元である孔子学院総部/国家漢弁(孔子学院总部/国家汉办)は2008年から毎年“夏令营(サマーキャンプ)”を開催しています。

一方日本では、このHSKは日本青少年育成協会のHSK日本実施委員会が運営をしていて、2015年夏から日本でもこのサマーキャンプが「奨学金短期留学」として開催されています。

なぜこのサマーキャンプに「奨学金」という名前がついているかというと、それはこのプログラムに於いて、中国国内で発生する居住費・食費・移動代などはすべて中国側の負担で、参加者が負担するのは国内の移動費・中国への渡航費などの必要最低限の費用に限られるからです。

HSKのホームページには第1期~第3期の様子などは載っているので、今回のエントリでは第4期として経験したことを書きたいと思います。特にまだ私が参加する前には3回しかこのプログラムは開催されていないので情報が少なく、参加のための準備も手探りで行っていましたので、私が準備する際に気になったことを重点的に書こうかなと思います。

www.hskj.jp

 

 目次

 

 1.HSK奨学金短期留学が始まるまで

このプログラムに参加するために、今回の場合は

HSK 試験4・5・6級および口試中・高級の受験者のうち一定以上の 成績を収めた方

 ・1995 年 8 月 18 日から 2002 年 8 月 6 日までに生まれた方

中国籍以外の方

という条件が必要だと募集要項には記載されていました。

この条件を満たしていれば、おそらくHSKの方から案内のメールが来るはずです(私の場合はなぜか来なかったので、自分でHSK留学推進室の方にメールで問い合わせをしました。)

ただ、参加者の話を聞いていると、今回の場合はHSK3級で220点以上取得していても案内のメールが来たそうです。

プログラム費用は158,000円(+保険はほぼ強制加入で、私の場合保険料9230円)です。日本国内だけでかかる費用にしては少し高い気もしますが、全体として見た場合に、中国での居住費や食費や観光のための移動代などを込みで考えると安いと思います。

 

 

このプログラムに参加するには2回の選考を受ける必要があります。

1つ目は書類選考による1次審査。

記載事項は、自分自身の基本的な情報、パスポート情報、健康状態、HSKのスコア、中国への渡航歴、自己PR(400字以内)とこのプログラムに期待すること(400字以内)、です。

 

2つ目はSkypeによる2次審査です。

Skypeではカメラを使って面接をしました(ある参加者はどうも電話のみで面接を行ったらしいです)。

面接内容としては、第1次審査の際の書類でも書いた志望理由や、中国語の学習を始めたきっかけを聞かれました。

それに変わった質問として、もし自分がまったくわからない言語を話す国に行くとして3つだけその国の言葉をつかえるとしたら何を選ぶかというものがありました。私は

①その国の言葉の挨拶(日本語でいう「こんにちは」、中国語でいう「你好」)

②感謝のことば

③トイレはどこですか?

という言葉を選びました。

最初に日本語で質問をされ、そのあとに中国語での面接を行います。

中国語での質問内容は

①中国語での自己紹介

②(私が応募時点で北京に行ったことがあったので)北京以外の中国の都市に行ったことがあるか

という質問でした。

 

この2つの審査により合否が決まり、私の場合は5/29に面接を受けて、6/1には合否通知が来ていました(本来は6/13に合否発表がある予定でしたが、予定が繰り上げられたみたいです。)

参加者の中には関東以外にも中部地方、九州地方から参加されている方もいましたし、学校も高校生から大学生、在籍大学もかなり幅がありましたので、地域や学歴で参加者を判断している様子は全くありませんでした。

 

 

合格後はこのプログラムに参加するまでに事前課題を進める必要がありました。

事前課題は

オリエンテーション(8/7)に中国語で自己紹介をできるようにしておくこと

②グループワークの際の調べ学習

A 青島の名所

B 青島の食べ物(食文化)

C 渡航先の青島大学について

の2つがあり、提出は不要でした。

 

 

持ち物に関しては結構悩みました。やはり旅行で中国に行くのと生活をしに中国に行くのとでは持ち物が多少変わってきます。

特に

・バスタオル

・洗濯ネット

・ハンガー

・衣類用洗剤

・参考書などの勉強道具

などの生活用品は旅行するときにはいらないものなので注意が必要です(現地でこれらのものはすべて買えますが、現地に滞在するのは10日間だけなので持っていきました。)

スーツケースは行く直前に97Lのものを買いましたが、正解でした。一回り小さいスーツケースを持ってきていた人はスーツケースのチャックがはち切れそうなくらいにぱんぱんになっていました。一方で私より一回り小さいサイズのスーツケースでも、なんでこんなに荷物が少なくなるのかわかんないくらい悠々と荷物を詰められている人もいました。

 

WiFiはイモトのWiFiを持っていきましたが、引率の方がWiFiの機材を持ってきてくれていたので殆どそれを使っていました。然し一人で迷子になったときとかに自分でWiFiを持ってないと連絡がとれなると困るし(引率からは二人以上で行動するようにとは言われていましたが)、引率の方が近くにいないとWiFiが使えないので、持っていった選択は間違っていなかったと思います(そもそも引率の方がWiFiの機材を持ってくるとは思っていなかったです。)

また寮にも、寮でのみ使えるWiFiがありました。確か日本円で2000~2500円くらいの値段だったと思います。

 

 

2.HSK奨学金短期留学が実際に始まってから

初日は日本の成田付近のホテルでオリエンテーションを行いました。内容は

①自己紹介

②グループワークと発表

③経験者への質問タイム

渡航時の注意事項

⑤夕食

という流れで行われました。

初日はだいたい18時くらいにこれらのスケジュールが終了し、終わったあとは部屋でみんなでトランプで遊んでました。

 

2日目の午前に成田空港から青島流亭空港に向かいます。

一度HSK留学推進室に「成田空港でWiFi機器を受け取る時間はあるか」と問い合わせたところHSK留学推進室からは「そんな時間はない」との返事が返ってきて泣く泣く初日に渋谷まで行ってWiFi機器を取りに行ったのですが、実際に成田空港では30分くらいの自由時間があってその時間にWiFi機器の受け取りや両替をしている人もいました。

ただ、イモトのWiFiは渋谷の本社受け取りにすると手数料が無料になるので、重いスーツケースを持ち運ぶのが苦にならなければ、本社受け取りでもいいかと思います。

 

青島大学についたら早速3日目から始まる授業のクラス分けテストをしました。とは言っても希望すればどちらのクラスでも受けられるような仕組みでしたので、気楽に受ければいいと思います。

クラスは今回の参加者のHSK所持級に合わせて、HSK4級を目指すクラスとHSK5級を目指すクラスの2つに分かれていました。

私は既にHSK5級を持っていましたが、授業ではただ単にHSKの問題を解くだけでなくて様々な知識を教えてましたし、クラスが5人と少人数だったので発言する機会が多く、退屈になることはなかったです。

 

また3日目から2コマの授業後に中国文化体験の授業が毎日あります。私たちは「水墨画」、「中国結び」、「切り絵」、「書道(行書)」の4つを体験しました。

これはどうも年によって変わるようで、1期生~3期生は武術や民族ダンスなどもやったそうです。

 

午後からは観光の時間です。

観光の時間では、車に乗り様々な観光スポットを回りました。

いつも私が一人で観光する際は、中国の交通費はそんなに高くなくてバスも1元(約16円)くらいで乗れるのですが交通費をケチるために歩いて、3日目には足がぱんぱんになるということを経験しているので、これはうれしいです。勿論この乗車代は上述の通り中国側が負担しています。

私としては、各所いろんなところは回れたけれども参観料を払って内部を見学するという機会が少なかったので、もう少し見学するところは少なくていいのでじっくり見たいな、というのが感想ですが、大人数でわいわい色んな所を見るのも意外と楽しいですね。

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青島大学の寮の様子。前に北京で泊まった宿がこのくらいの綺麗さだったので私は素直に受け入れられましたが、女子たちは水回りが汚いとか言っていたり、ある部屋には虫の死骸が落ちているとか騒いでいる人もいました。

私たちの部屋も、布団が少しかび臭かったです。

 

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青島の有名なシンボル「栈桥」です。

 

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五四運動(1919年パリ講和会議の決議で旧ドイツ権益の返還・二十一か条の要求の撤廃を訴えた中国の要求が拒否されたことに対する北京大学の学生が起こした抗議運動)を記念して建てられた「五月の風」。

 

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 魯巡公園にて。ちなみに魯巡公園は上海にもあります。

 

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「奥帆中心」にて。2008年に北京オリンピックパラリンピックセーリング競技は青島で開催されました。

 

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昔、あの有名な蒋介石も宿泊した、「八大关」の「花石楼」。

 

このような生活、つまり

午前:授業&文化体験

午後:観光(そのあとたまに中国映画鑑賞会)

を帰国まで繰り返します。

ハードスケジュールなのもあってか、途中で疲れで寝込む人や風邪や熱を発症したりする人もいました(私も多分風邪をうつされました笑)。夜遅くまで飲み会とかおしゃべりしている人もいましたが、早く寝れば8時間の睡眠時間は十分に取れますので、しっかりと休息をとることを勧めます。

 

最終日は13:10に青島流亭空港を出発する予定でしたが、遅れに遅れて結局15:30に青島流亭空港を出発することになり、結局成田空港に到着したのが19:40くらいになりました。遅延のせいで、当日に新幹線で愛知県まで帰る予定だった人が間に合わずに結局ホテルに泊まって翌日帰宅する人もいました。

 

3.HSK奨学金短期留学を振り返って

このプログラムが終わって一日が経ちますが、楽しかった11日間の余韻にまだ浸りながら写真の整理をし、そしてこのエントリを書いています。

今まで大人数でガヤガヤ行動するのはあんまり好きじゃなかったのですが、この短期留学は今までの人生の中でも一番楽しくてそして刺激をもらえるプログラムで、青島大学での卒業式では思わず仲間と別れるのが悲しくて涙を流していまいました。

留学にしてはかなり短い11日間のプログラムですが、それでもこのプログラムを通して、中国の言葉・文化は勿論のこと、それ以上に中国人の温かみ・優しさを肌で感じることができたのと、多くの仲間と出会えたのがものすごく大きかったです。

参加する前は、「人とうまく付き合えなかったどうしよう」とか「中国語がうまく話せなかったらどうしよう」とか色々心配していましたが、蓋を開けてみれば全然そんな心配はいらなくて、メンバーは年齢は高校生1年生から大学4年生、住んでる場所は南は鹿児島北は群馬、これまでのバックグラウンドや大学での専攻も全然違うけど「中国が好き」、「中国語がうまくなりたい」っていう同じ気持ちを持っているので、初日からみんなと仲良くなることができたし、拙い中国語でも中国人とコミュニケーションを取ろうとするみんなの姿勢に毎日薫陶を受けていました。

また、多くの参加者がいる中で、客観的な視点から自分が改めて中国語を聞き取る能力が足りてないなということを感じることが出来る良い機会にもなりましたし、このプログラムを通して得られた経験はこれから中国語学習を続けていくうえで大きなプラスになると思います。

 

 

このエントリを読んでHSK短期留学プログラムに少しでも参加してみたいな、と思った人はぜひ勇気をもってチャレンジしてみてください。特に中国に行ったことがない人、まだ中国語を始めたばっかりの人こそ参加してみてほしいと思います。これからの中国・中国語学習の指針になると思います。

 

何か質問があればコメント欄まで。